20代の投資戦略、と銘打って記事を書きますが、最初に結論をお伝えすると、そんなものはあまりないと思っています。
こちらの記事でも記載していますが、
20代の当人としては、なけなしのお金で戦略を立てて、計画的にお金を増やしていきたいと考えるわけですが、20代で持っているお金を投資に回しても大した資産は作れないんです。
そして、それ以上に20代で得られる別のことに、時間を割いた方がよいと考えています。
20代における投資で、「戦略」と呼べるものがあるとすれば、
- 20代は稼ぐ力に投資する
- 20代は将来に向けて投資の練習を行う
- 20代で投資するなら最大リスクをとる
だと考えています。
では、いきましょう。
20代の投資効率は非常に悪い
投資は、自分が働いてお金を得るわけではなく、お金でお金を増やす行為なので魅力的ですよね。楽なんで。
投資のリターンは一般的に、
投資結果(リターン)=①投資元本×②運用利回り(投資効率)
という式で表されます。
①②がそれぞれ or 両方が大きければ大きいほど、投資結果が大きくなります。
過去のインデックス投資の平均年利は5%程度。
たとえば、100万円、1,000万円両方の元本でこういったインデックス投資を行った場合を比較してみましょう。
1,000万円あれば、30年で4,500万円くらいに到達しますが、100万円だと450万円。
増える割合は一緒ですよ?でも、投資元本の大小の違いでこれだけ差が出るわけです。
そして、得られるリターンが大きかろうと小さかろうと、日々変動する経済状況や市場動向をチェックしたり、銘柄選定、資産配分を検討したり、決算書やIRの読み込みを行う労力は同じなのです。
投資元本が小さい(=リターンも小さい)うちから、時間を資産運用に集中して投じるのは、コストパフォーマンスが悪いわけです。投資を行う上では、時間あたりに儲かる割合を考えることは非常に重要、つまり投資効率を考えられない方は投資で成功はしづらいです。
つまり、20代の(投資元本が少ない)うちは、投資元本をいかに大きくできるかを考えた方がベターです。
もちろん、そもそも資産が1,000万円あるよ、とか、金融投資の世界に生きていくと決めて、その元本を(増やすためではなく)勉強のために使うんだ、なくなってもOK!という方は別ですよ。
でも、そんな方は少ないですよね。
20代は稼ぐ力に投資する
20代はまず、お金を稼ぐ力(=投資元本を確保できる力)を身に付けることが、資産を運用することよりも重要です。
先ほど記載した通り、100万円の元本で投資したところで30年で350万しか増えないんですよ。他に稼ぐ方法考えた方がコスパ良くないですか?
たとえば、同期社員より先に係長に昇給したとしたら?月3万円増えるとして、3年以内に100万円増えますよ。
たとえば、起業や副業で給料以外の収入を得るとしたら?月で10万とか稼げる可能性ありますよ。営業の方なら成績を上げれば大きなインセンティブをもらえる企業に転職してもいいでしょう。
また、今だとプログラマーの需要は大きいので、
や といったスクールに通い、技術を身に着けてもよいでしょう。
ただ、私としては、20代は本業に力を注ぐことをおすすめします。
本業で築き上げた経験(=業界知識)は、30代になったときに、昇進という形で資産になりますし、副業にも役に立つことが多いからです。ある程度経験値が高ければ、
のようなサービスに登録して、副業を始めることができます。業界自体が若いなど、すでに業界である程度の経験があるのであれば、20代でも【プロの副業】にチャレンジされてもいいと思います。
週イチや月イチから仕事を紹介していて、Skypeでも面接OKです。登録無料なので、一度試してみてください。
また、ほかにも稼ぐ方法は色々ありますので、経験という意味で副業にチャレンジしてみるのはアリでしょう。
稼ぐ力は投資元本の大きさに直結するわけですから、投資結果を最大化する上では、稼ぐ力を20代のうちに体得非常に重要だと考えています。
ただし副業は、少し経験する程度に収めておくのがよいと考えています。ここでお伝えしたかったのは、20代では稼ぐ力をつけるためにお金と時間を使う、ということであって、本業もままならない20代のうちから、副業に専念するのは本末転倒だと考えているからです。
20代は将来に向けて投資の練習を行う
では、20代のうちに、金融投資を行う必要はないのでしょうか?
私は答えは NO! だと思っています。
前述の通り、
投資結果(リターン)=①投資元本×②運用利回り(投資効率)
です。
①を大きくしても、この②を知る機会がない状態で30代になると、何に投資するのが良いかわからず、高利回りに惑わされてリスクの高い商品に大きい元本を投下してしまったりするのです。
将来まとまったお金を上手に運用するためには、早めにお金と投資の知識を身に付ける必要があるんです。
今当サイトをご覧になっているということは、株や投資信託、FX、先物、不動産、はたまた仮想通貨などもご検討になったことがあるかもしれません。それぞれのリスクとリターンがどんなものか、正確に理解していますか?これを理解しているかいないかで、将来大きな元本を手にしたときの取り組み方が大きく変わります。
ですから、20代でも少額ずつ、たとえば10万円からでもいいので、投資というものに触れておいた方がよいと思います。
余談ですが私は、この投資の練習を20代のときにあまり行ってきませんでした。
一度貯まった100万円でFXにチャレンジし、大勝負をかけて一瞬で40万円を失ってしまったんです。それで一気に相場が恐ろしくなってしまい、マーケットから退場してしまいました。
この経験もあり、30代半ばまで投資から遠ざかってしまい、取り組みが遅かったために、アベノミクスを逃してしまいました。
この100万円を10万円ずつ、10の金融商品に分散して勉強していれば、こういったチャンスを逃すことはなかったかもしれません。
私が20代の頃は、あまり10万円単位で買える金融商品が少なかったのですが、最近では、ロボアドバイザーが国際分散投資してくれる
だったり、税制有利な のように少額で積み立てられる制度があるので、投資を行うことの参入障壁は下がっています。また、すぐに入金するのが怖い方向けに、以下のように、知識をつけてくれるところもあります。無料です。
20代から色んな金融商品に触れて、金融リテラシーを高めておくのは悪くないことだと考えています。
20代で投資するなら最大リスクをとるべき
それでも、今すぐ投資で大きくお金を稼ぎたいよ。という方もいると思います。
前節と相反する話になりますが、そういう方、私は全然悪くないと思います。
FXや先物などのトレードにチャレンジしてもいいと思います。(私みたいに有り金ぜんぶ突っ込んだらダメですよ。落ちたらしばらく帰ってこれなくなるので(笑))
ただし!
借金して投資するような行為(不動産投資もこれに当たります)は避けた方がいいですね。負けたときは、負債がず~っと残り続けるので、なかなか投資の世界に帰ってこれません。(笑)
私がオススメするのは、将来性があると感じる個別株や仮想通貨に賭けることですかね。トレードの手法を勉強するよりも、社会勉強にもなるので。
個別株であれば、有望な投資先を自分で見出す練習になります。仮想通貨であれば、将来の社会構造の変化(20年前のインターネット化の再現を見ているようです)を感じられます。
「夢を買う(将来への期待を持つ)」というイメージでしょうか。(ただし、失ってもよい程度の余裕資金で行ってください。)
私はアラフォー世代ですが、一般的な資産形成(投資信託の積立メイン)以外にも余裕資金があるので、個別株と仮想通貨にも手を出してますよ。
口座はココがオススメです。
何度もお伝えしているように、投資戦略は年齢だけでなく、ご自身の置かれている環境によって考えればよいわけです。
20代の投資モデルケース
収入にも依りますので一概に言えませんが、20代の投資モデルケースとしては、以下のような形でしょう。
年収400万円で一人暮らしをしているとして、
【参考プラン】
- 自己投資:年間20万円程度と定めて、資格取得やスキルアップ講座、人脈作りの飲み会費用に。
- 投資勉強用:毎月3万円で、ロボアドバイザーの積立や仮想通貨の購入など。上限を決めて、それ以上は投資しないこと。
ムダを削れば、月10万円くらいはなんとか捻出できると思います。ご参考まで。
まとめ
- 稼ぐ力に投資を行う
- 30代以降に向けて投資の練習を行う
- 20代で投資するなら最大リスクをとる
以上をお伝えしてきました。
20代であることの最大の資産は、「時間」です。本格的な投資までには時間があるということです。負けても投資元金をまた集める機会はいくらでもあるんです。
今ある少額を増やすことではなく、色々チャレンジすることに時間を費やしましょう。
どの年代でも絶対に死守しなければいけないこと
どんどんチャレンジして頂きたいのですが、一番重要なことは、「必要な時期」に「必要な金額」が手元にあることです。
つまり、
- どの年代でも、必要な時期と金額を自分でコントロールできること
- 老後への対策は、できるだけ早く始めるべき
です。
20代は勉強に時間を使おうが、思い切って最大リスクをとろうが、この2点だけは守れる投資がベースにはあります。
具体的には、ロボアドバイザーによる時期指定での投資と、iDeCoでの老後対策です。
どの年代においても、この2つだけは実施していきたいと考えています。
みなさんにもこの2つはお勧めしたいと思います。
よろしければ、以下の関連記事もご覧ください。
現状の年齢と投資期間から作れる資産を想定して投資する、ロボアドバイザーについてはコチラ。
老後の蓄えのための基本になるであろう、iDeCoについてはコチラ。